ビフロストを超えて

イルヒキーンは生きたポータルであり、ビフロストそのものであった。
彼が力尽きた今、封印は再度復活し、タリズダンの復活は阻止されたのだ。
だが、それではビブリオ・サルートに連れ去られた人々は取り戻せない。プレイティアラの母は、ヒョウゴの愛するユリアは還ってこない。
ビブリオ・サルートに乗り込まなくては。
「ですが、それには神と対峙する覚悟が必要です」
ライラローラは語る。
ビフロストは消え去る、行けばもどる方法は一つだけ。タリズダンを放逐し、聖地ビブリオ・サルートを解放することだけなのだと。


英雄たちは、封印の門を超える決意をした。もう二度と戻れぬ危険を冒す覚悟を決めたのだ。
それぞれが、それぞれの理由で。


次回、ミツツキ城編、最後のダンジョン。
時間と空間を越えた、因果の果てに、冒険者は神に立ち向かう。
神の名は、エントロピーの体現者タリズダン。
またの名を、外なる神アザトース!