伸るか反るか

爆発の影響で、山中大騒ぎ。あちこちからコボルトの竜語の叫び声が聞こえてくる。
多勢に無勢と逃げを決め込むことにする。こちらには優秀な案内役のパレット嬢が居る事だしな。


ドルイド居留地に到達、これで俺たちのお仕事はお終い。後は帰るだけ。
しかしコレからドルイドたちは反抗作戦ってんで、ひと戦おっぱじめるらしい。クゥエルが退治されたんで、呪文を阻害されなくなったから、コボルト共を一気にやっつけようって話。
オイオイ面白そうな話だな、オレも混ぜろよ。
っと、そこでプロ意識の高い元軍人の魔法戦士ケンドール少尉殿が反対。報告が完了するまでが任務です、って事らしい。道理は判るがね?


結局、冒険者一行様は、オレのちょっとした挑発ぎみの主張をを受け入れた。ドルイド達を置いて帰るのに、抵抗があったのも一つ。ドルイドたちの支援が期待できるので、勝ちが堅いってのも一つ。
でも、ホントのところは俺たちが、どうしようもなく冒険好きっってことだと思うぜ?


三時間後、コボルドを主体とした一団が接近。無数のコボルドバグベア二体にオーガが一体。だがこちらも数はそろっている。
戦闘開始早々に、前衛を構成するウォーフォージドのドライセン、モンクのギャラハン、そして元サムライの俺、シモンが突撃する。後衛をはるか後方に残して。
遠距離からの射撃戦を行う前に、乱戦になっちまった。イカンね、前衛同士でお互いを挑発しあった結果、押さえが利かなくなっちまった。


特に俺は、前線のもっとも深いところでオーガとサシの殴り合い。渾身の突撃は堅い鎧に阻まれ、お返しの重い一撃で早くもhpは三分の一。やべぇ、死んだか?
しかし、冷静だったケンドールがグリースですっころばし、命拾いをする。そのままケンドールは得意の棘鎖をぶん回してコボルドどもを食い止める。
俺は無様にぶっ倒れたオーガにニ三発くれてやったがこいつがしぶとい、一発はかなりイイのが入った*1んだがなぁ。
グリースから這々の体で転がり出るのに合わせて、俺もヤツから離れて、細かいのを掃除する事とする。


一方、ギャラハンとドライセンバグベア二体とコボルドに二重三重に囲まれて戦闘中だった。
一見すると、敵勢に埋もれて、もみくちゃにされてる風に見えるが実際は違う。ギャラハンは機敏に動き回って敵の攻撃を一発も受けてないし、ドライセンは食らっても効いてる様子がねぇ。
コボルドの攻撃をガン無視して、バグベアをガツンガツン殴るドライセン。怖ぇ(笑)


死に掛けだったオーガ、パレットの短弓が飛び、カデッサの魔法の矢がhpを削る。しかし一歩及ばない。しかも、ポーションで回復しやがった。
こちらもアイリスの治療呪文で回復をする。お互いに戦列を組みなす。
これはお互いに引き際か?と俺が考えた時、後ろのドルイドからエンタングルの呪文が飛び、オーガとその一団は諸共に身動きが出来ない状態に。さらにそこに打ち込まれる、容赦のない矢の雨。
どうやら終わったようだな。


その後、ぽつぽつとコボルドの小集団がやってくるが、オーガの屍を見ると逃げ去っていく。
二時間後には、ドルイド側に援軍が到着、山狩りが始まる。
これ以上は手を出す事もないな、と俺たちは帰路へと付いた。
うん、帰ったら俺はケンドールに一杯奢らなきゃな。

*1:クリティカルヒット、4d8+14を食らって生きてるんだから困った