アシャーダロン

かのドラゴンは後ろ足で立つと、咆哮し、宙を爪で掻き毟った
そして火を吐き出しつつ、ディッドに躍りかかる
しかし、かのドルイドはアシャーダロンの心臓に斬りかかった
彼女のシミターは心臓を切り裂き、竜の生き血はあふれ出してゆく
ディッドが殺された後、彼女の心臓はドラゴンの貪欲な顎によって胸から抉り出され、
飲み下され、食べられた。
アシャーダロンの衰え行く生命を、ひと時の間、つなぎとめるために。
                                             ――ディッドの歌


我等は遂に伝説を目前にした。

ちなみに伝説は、大体ガンダムと同じくらい身長がある。
あまりの光景に、思わず撮影会を始めてしまう冒険者の中の人達!
一生に一度のことかも知れないからな。その一度の為に、伝説を購入したDMに最敬礼を。
今では品切れで、ほしくても購入は無理となっているからな。



話を元に戻す。



英雄ディッドの末裔、ヴァサル・オブ・バハムートのアストニス(NPC)が口上を述べる。
ディッドの負わせた傷は魂に刻まれていた。恐怖に慄くアシャーダロン。
イニシアチブ進行、アシャーダロンの出目は「1」*1。戦闘開始であった。


其れは一瞬の出来事であった。
怯んだ巨竜の胸元に、大気を踏みしめて*2駆け上がる影一つ。
棘鎖使いのオカルトスレイヤー、ドワーフのネビルである。
支援魔法をうけて、雄叫び上げて突き込む、叙事詩的獅子の突撃*3
渾身込めた棘鎖の連撃、その一撃一撃は、100ダメージに迫る。大規模ダメージによる即死判定、目標値は15。
もちろん、伝説の赤竜が即死する可能性は出目「1」のみ、すなわち5%しかない。一撃につき5%だ。
だが一撃でなければどうだ?連打であればどうだ?
1ラウンド6回攻撃、その全てが大規模ダメージだったらどうだ?
そう。
そして我々は目撃した!


戦闘開始3秒!!


アシャーダロンは即死した!

*1:特殊能力の結果ではない、ただの偶然。

*2:エア・ウォーク

*3:エピック・ライオンズチャージ