水面に立つ面影

そこは無残な屍が累々とする、悪に蹂躙された空間だった。
部屋の大半を占めるのは穢れた地底湖であり、その水面そのものが狂った邪神に捧げられた祭壇であった。
その水面に細波一つ立てることなく佇む女が一人。
「ユリア!」
ヒョウゴは、若き時に永久の伴侶の契りを交わした女性の名を叫んだ。
「妾はミツツキ姫。ぬしはわらわの名を知り居るか?ならば教えてたもれ、妾はなんびとぞ?」
女は亡羊とした瞳でヒョウゴを眺め、吾が身の元へ来いと指し示す。
「お前はユリアだ!忘れたのか?オレだ、ヒョウゴだ!」
といったところで意思の抵抗ロールをしてください。と、宣言するDM。
ヒョウゴの抵抗ロールのダイスは「2」を上にして止まった。
「ユ〜リ〜ア〜〜」
ざぶざぶと屍浮く地底湖の水を掻き分け、怪しげな女性に近づヒョウゴ*1。ミニチュアを動かしていく。
あ、そこらは深くなっているから。深さは30フィート。
ザブン!水中に潜り込むヒョウゴ。水底に待っていたのは三つ目のナマズ。はいアボレス*2です。

幻影のミツツキ姫はヒョウゴに命ず。「奴らを殺せ!」
と同時に、室内の瘴気が凝り固まり、無残なゴーストとなって一行の前に現れる。コーラー・イン・ダークネスである。
戦闘が開始された。
▼コーラー・イン・ダークネスの一体は、錬金カプセルを用いスターマスターが切り伏せる。
▼サバンは部屋に満ちた瘴気をセイクレッドで打ち払い、その上で死者退散を実行。二体目のコーラー・イン・ダークネスを打ち払う。
▼ヒョウゴは演技過剰でドミネイトされている事を主張。プロテクション・フロム・イビルによってことなく呪縛から開放される。
▼アボレス、執拗にサイオニック攻撃を繰り返すが、ことごとく抵抗される。
▼業を煮やし水面に浮上、接近したアボレス。しかしそれは誤りであった。徹底的たたかれあえなく昇天。
ヒョウゴが支配された割には、あっけない遭遇となる結果であった*3

*1:「水面に立ってるだけでむちゃくちゃ怪しいわけですが。」「いや、ユリアならばそれ位は当然!」「なにぃ!」「我ら四兄弟、一人とて終ぞユリアに勝てた者は居なかった!」「…いいんだな?ユリア。ソンナノなんだな?ユリア。」「いや、ごめん言い過ぎた。」

*2:サイオニック版

*3:サイオニックは、抵抗に失敗すると一発逆転の危険がある。戦闘時間は短いが十分危険な遭遇ではあった。