城春にして

気が付けば、五度目の春だ。
愕然とする。


川越の家を購入し、住み始めたのが2007の春だった。
12年に移動になり、今のアパートに起居する。そして17年になり、再び春なのだ。


ハハノヒトにGWの予定を聞かれた。人事のことで、すっかり忘れていた。飛行機の予約とか。


最近、埼玉の家に帰るたびに、不要物を処分している。主に読まなくなった漫画の類だが。
主のいない部屋の常だろう、オレの埼玉の部屋は家人の物置と化している。
それを帰省のたびに、すこしでもスペースを確保しようと苦心するのである。
かくて生まれたスペースは、しかして次の帰省には新たな何かが積み上げられているのであったがー。


愚痴臭いが、其処に生活がない以上致し方ないと容認しては、いるのである。



五度目の春か。
何もない日常を、無為に繰り返しているのだが。なにはなくとも、積み重なった日常が、それなりの重さを持ってくるのは、致し方がないかもしれない。