D&D 【伍竜伝承】

前回のあらすじ。
ジャイアントホールドで、ストームリーバーの英霊と会話する冒険者一行。そのとき、安置されていた彼の佩剣を指差し「おっちゃんあれくれ」とクリスが言うと、「おう、いいぞボウズ。もってけもってけ」と応じるストームリーバー。このとき、目前の神話的英霊巨人は、たしかに近所のおっさんにしか見えなかったと言う。
かくして「棚から牡丹餅」式に、巨人たちの崇拝対象の権威を背景とすることになったクリスは、これ幸いとばかりにザンタシュクを指差した。すべては彼女がテンペスト・スパインに達するためである。ぶっちゃけ、ストームリーチの平和とか、巨人たちの未来とか、ゼンドリック大陸崩壊の危機とか、悪夢次元からの侵略者の脅威とか、そんなもん彼女にはどうでもよかったりする。

■ザンタシュク
さて、四ヶ月ぶりにキャンペーンが開始され、巨人戦争の目下の焦点であるザンタシュクに来て見れば、町を占拠している筈の巨人たちは全滅していた。マスターシーンすらなかった。すべては、クリスの求めに応じた、クラウドジャイアントから成る小隊の仕業だった。
現地に展開していたデニス氏族の戦士団から情報収集をする。また、クラウドジャイアントたちからも聞き取り調査。
結果、ザンタシュクでは何もしないこととする。
いやね、なんかイベントはおきそうなんだけども、本筋とは関係なさそうな、いわゆる「面倒ごと」の気配がしたものでね。てなわけで、以降はテンペスト・スパインに向かう準備に傾注することとした。
あ、あと、デニス戦士団を束ねるお貴族様から、ご褒美を頂戴した。なんか彼、勘違いしている様子だったけど、話をするのも面倒なのでそのままにしておいた。*1

■至る、テンペスト・スパイン
フィリップのファントムスティードで、一気にテンペスト・スパインの麓まで駆け抜ける。所要時間はわずか4時間。通常のエンカウントは普通にチギレる速度。地形効果も受けることもなく、溶岩地帯もなんのその。途中、魔法砲台から打たれ放題になったけど、これはレジストエナジーの護りで危なげなく切り抜ける。この辺、言ってみればフィリップ無双であった。

道を阻んでいたのは、巨大な鉄扉だった。その周囲にはファイアージャイアントとドラウから成る一団が、冒険者を待ち構えている。クリスはファントムスティードの勢いもそのままに吶喊し、そして危うく死に掛けた。
雑魚と思われたドラウ戦士がね、HP300位あったり、こちらの攻撃がAC40でも当たらなかったり。逆に、トゥルーシーイング付のバーバリアンがAC50オーバーで当ててきたりとかね。そんなん、普通に死にますデスorダイ。
からくもテレポートでの離脱に成功、正に這々の態です。命が生きているのが不思議。ボクの心臓まだ動いてる。*2
はい、ごめんなさい。正直舐めてました。こう、あんまりにもトントン拍子に事が運んだから、ね?四ヶ月ぶりの戦闘おそろしす(ガクガクブルブル)

■突破、テンペスト・スパイン
ザンタシュクでしっかりと準備を整えた一行、今度はテレポートで鉄扉にダイレクトエントリーです。
さすがに無警戒だった守備隊に、ガイメレフを着込んだクリスが突っ込みます。フィリップもアストラル・コンストラクトを出して、敵陣の中をかき回します。一体、ファイアージャイアントのクレリックを取り逃がしますが、まずは完勝です。

ストームリーバーより預かった魔剣『クラウドバースト』が雷撃を放ちます、轟音と閃光、圧倒的熱量に巨大な鉄扉は融解蒸発し消し吹き飛びました。魔法化されてない、ただの鉄塊が、20d20のダメージに耐えられる訳はないでしょう。その裏に潜み、待ち構えていた者共諸共でした。
その惨劇を目にした、テンペスト・スパインの巨人たちに衝撃が走ります。「やばい、あれはライトニングストライク*3!」「するとあの剣は『クラウドバースト』か!」「冗談じゃない、逃げろー!」
ああ、うん。こうなる事を期待して使ってみたんだがー。効果は抜群だー。
以降、撤退を決め込んだらしく、巨人たちに道を阻まれることもなく。散発的にドラウの抵抗がありましたが、マスター側で処理されて戦闘にはいたりませんでした。
まぁ、道々、無数のファイアーエレメンタルから、遠距離からのファイアーボ−ルの乱射に晒されたりも染ましたが。
■操兵ヴェスカーナ
奥へ上へと突き進む、ガイメルフ『ファントム』。と、そこに突然、通路に三機の操兵が行く手を阻む。と同時に通路の装置が作動し、後続のフィリップやヨハンたちと切り離されてしまうクリス。
初めての対操兵戦、しかも、ただ一人孤立し、一対三の状況である。相手は従兵機が二機に、狩猟機が一機。なんちゃってなガイメレフではない、本物の仮面を持つ操兵である。クリスの背に、冷たい汗が流れる。

「あ、クリティカル」
ちゅどーん
「あ、またクリティカル」
ちゅどどーん!!
「あ、もう一回クリティカル」
ちゅどどどどどどどどどどどどっ!!!!
戦闘は3ラウンドで終了した。操兵ヴェスカーナに乗っていた女ドラウには、悪いことしたかなー、と思わないでもないが、長引いていたらきっぱりジリ貧だったので、気持ちを切り替えて気にしないことにする。

■第一階層攻略
入り口で取り逃がしたファイアージャイアントが、手勢を集めて待ち構えていた。
が、生憎とこちらも最初から全開である。アストラル・コンストラクトに蹴散らされるドラウ戦士たち。だいたい、彼らではガイメレフの守りを崩すことはできない。
しかも、入念にBuffしまくっていたファイアージャイアントの魔法を、フィリップがサイオニック・ディスペルであらかた剥がしてしまった。怒り狂う火巨人。前後の見境をなくし、執拗にフィリップを攻め立てる。
結果、ファントムのクラウドバーストが彼の命を絶つのだが、しかし怒りは死を超越したらしい。それとも坊主を殺すと、後生に障るという奴か?
ともかくも、怨念となったファイアージャイアントのクレリックは、フィリップの魂を鷲掴む。怨念に捉まったフィリップは直感で理解する、これはアレだ、竜と巨人の魂を一つに括る邪法だ、と。このままでは自分は、この巨人と、命と運命を分かち合う存在になってしまう。
と、そこでクリスが動いた「 悪 霊 退 っ 散 ー ! 」
ガイメレフのハッチを跳ね上げて、ハンディハヴァサックから、クリスタル製のクウォータースタッフをとりだし振りかざす。スタッフの名は『ドリーム・スピッター』、邪悪な来訪者を駆逐する験力を備えた謎のマジックアイテムだ。
「 ぎ ゃ あ あ あ あ ! 」輝く錫丈の一撃を受けた怨霊が悲鳴を上げ、そして霧散する。クリスは一度目を閉じ呟く「成仏せいよ」

目前には、山頂へと連なる、更なる道がひらけていた。
クリスは歩を進める。
啓示が示した、因縁の決着の場へと。
全ての謎の答えが容易されているだろう、場所へと。
そして、キャンペーンの為のオリジナル専用機が用意されている(と思われる)イベントステージへ、と。
クリスは思った。(次回のキャンペーンも、休みの都合が合って、参加できるといいなぁ)
中の人も、当然そう思った。
だがそれは、仕方ないことだ。諦めろ。でも、どうしても諦めきれないときは、有給休暇を使え!

*1:実際クリスは一介の冒険者だしなー < ド=デニスを名乗ってはいてもね

*2:いったんはクリスの命を諦めた中の人です。コンステダメージで、マジ詰んだと思いましたもん

*3:我々はこの魔剣の能力を『ギガデイン』と呼んでいるw