東銀座→有楽町

地下鉄日比谷線、東銀座駅を降りると、目の前には歌舞伎座がある。そこを日産自動車本社ビルのほうに向かい、通り過ぎたあたり、目的の場所は地下にあった。
うむ、RPG仲間である杜月嬢の初舞台である芝居をやってる小屋だ。タイトルは「飯田家の最後」彼女の役回りは、曰く「駄目彼と付き合ってる長女」だそうである。
開演より30分早く会場入りしたオレだったが、狭い客席を見れば「よう!」と気さくに声をかけてくる男がいる。ふじやんだ。
別に待ち合わせしたわけではない、偶然だ。俺が驚いていると、ニヤニヤと人の悪い笑みを浮かべながら、ふじやんは手を振ってよこした。


舞台に出ます。そう、メッセを受けた。驚いた。
しかし、驚きもしながら、その一方で納得もしていた。なるほど、と。
べつに、リアルロールプレイヤーの行き着く先がそこであるというような事を認めたわけではない*1。ただ、彼女の方向性には、より合致しているように思ったのだ。
俺の予定に合うのは、楽日の月曜日しかなかった。夜勤明け、三時間だけ仮眠をとり銀座に向かう。
そいうや、ふじやんは月曜日が定休だった。会場で顔を見て、ようやくそう思い出した。


物語は、いわゆるホームドラマ。親が死に、遺産相続で兄弟がもめるという内容。案外緊張感のある舞台だった*2
長男役の役者さんがやはり良い、弁護士の彼も。割とすきなのは駄目男、居ると掛け合いにスピードが出て面白い。
全体としちゃ、吉本新喜劇を髣髴とさせる内容だった。ちいちゃいヤクザの借金取りが乗り込んでこなかったのが不思議なくらい*3。観劇後の印象もとてもよい、短めでスパっと終わったのがオレの好みに合っていたかも知れず。
しかしアレだね、腹の減る舞台だね。終始ずっと、舞台の上で常夜鍋がグツグいってんおよ。で、役者はずっとそれを食べっぱなし。劇場内に充満する鍋の香り。ああ、オレメシ食ってきてなかったんだなぁ、と(笑)そこだけ後悔。


閉幕後、ひょっこり池波さんが顔を見せる。開演ぎりぎりに滑り込んできたらしい。会社は定時上がり。忙しい男だ(笑)
とにかく腹が減ったので、野郎三人で晩飯に繰り出す。銀座という土地柄にびびるふじやんをなだめながら、向かったのは煉瓦亭。
オレ、煉瓦亭初めてジャン。
しかし、入り口でなにやらヨーロッパ系と思しき外人二人連れが。こちらに話しかけてきて「キャンゆーすぴーくいんぐりっしゅ?」
オレ答える「のー!」その間 0.5秒。
すかさずふじやん突っ込む「矛盾しとるぞ、つうじてるやん!」ごもっとも。
結局、ふじやんが「あ りとる」ってな感じで対応。さすがは英語講師、頼りになるなぁ〜。


そのご、有楽町のほうにふらふら漂いながら、二件目。日本酒の店に。
トラキチの池波さんと、根っからのG党のふじやんにはさまれて飲む酒は、ゆかいゆかい。同率首位で争ってる最中だからなおさらだあった。
ああ、また呑みたいねぇ。

*1:つーか、だれも言って無いw

*2:つい最近、種子島でそういうような光景を見たせいかも知れないが

*3:今日はこの位にしといてやらぁ、ってやつだ