PRGシナリオ

人類が、宇宙に移民するようになって半世紀。
地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大な人工島を第二の故郷とし、人はそこで子を産み、育て、そして死んでいった。


宇宙世紀0079。
地球より最も遠い宇宙都市サイド3は、ジオン公国を名乗り、地球連邦政府に対し独立戦争を仕掛けてきた。
最初の一ヶ月あまりの戦闘で、人類は総人口の半分を失い、人は自らの行いに恐怖した。



と、ここまで書かれた原稿を残して、脚本家は逃げ出した。
此処はとあるアニメ製作会社の一室。関係者は一堂に集まり、一様に難しい顔をして押し黙っている。
1980年代初頭、金字塔的なアニメ映画の大ヒットを受け、それこそ雨後の竹の子の如く同様の、もしくは単なる劣化複製版といった作品が乱造される。
いま、製作が決定的な危機を迎えたこの企画も、そういった有象無象の一つである。
このアニメ製作会社設立以来はじめての独立企画作品という事を除いては。


会議室のテーブルの上には、スポンサード企業から送られてきた関連商品のテストショットが置かれている。プラモデルである。もう金型きっちゃったのね…。だれかが呟いた。
引き返せないところまで事態は推移していた。だが、手元には何も出来上がってはいない。
社長は告げた。
「やるしかないだろう」


■解説
参加者はアニメ映画製作スタッフとして、作品を完成させ無ければなりません。
期限は一ヶ月。
内容は、機動戦士ガンダム の模倣ですが、スタッフの裁量のよって、適宜変更を加えていってもかまいません。っと言うかむしろ、変更していかなければやばいでしょう。


メカデザインはスポンサーから提示され、決定済みです。 ⇒ 画像


キャラクターデザインはまだ出来上がっていません。以下から選択。
▼新進気鋭の漫画家(当時)を採用、「原哲夫*1
▼濃厚なドラマ性で評判の高いヴェテランに依頼、「出崎統
▼70年代後半は空前の少女漫画ブームであったことから、「竹宮恵子
なお上記の作家方に依頼の場合は、判定が必要。当然、全員に断られる可能性もあります。
その場合は、第四の選択「自分で書く」と言う事になります。
その際には、実際に参加者諸氏に描いて頂きましょう。


参加者は四人を想定。実際にロールプレイによって映画を進行してもらいます。
配役は以下の通り。
・謀略によって非業の最期を遂げた指導者の息子。父の無念を晴らすため、身分を偽り軍に身を投じた仮面の復讐者。
・復讐者の血縁。血の因縁か戦場で再会を果たし、その影を追うようにして戦火の中に身を投じる。
・内気な少年。突然の空襲が、彼に必然とも言える邂逅を与え、それが知られざる彼の才能の開花へと繋がる。
・義務感と責任感の強い青年士官。多数の避難民をかかえ、敵味方入り乱れる最前線の踏破に挑む。


ステージ構成は以下の通り
・サイド7 オープニング
・サイド7脱出
・ルナ2
・大気圏突入
・地上戦 
・ガルマ特攻 クライマックス
・エンディング ギレンの演説


システムは、オレがやるならばベーシックRPGを使用する。
正気度を導入。無理を重ねれば、当然正気は失われていく。修羅場で、肉体と精神の両方が削られていく様を再現するのが目的。
まぁ、ふつうはレレレを使うよな。


30日の制作期間に間に合わなければゲームオーバー。
はてさて映画は完成するのか、そしてその評価は。
キミは、生き延びる事が出来るか?!
<主題歌:砂の十字架(のようなもの)>

*1:鉄のドンキホーテの頃ってことで