女王笑死

荒野遭遇表をヒョウゴが振った結果、毒沼の女王カサンドラの事を知る。と、言ったのだが。
「では毒沼の女王に捕まっていました。」
いや、別に知っただけで、ソコまでドラマチックにする必要は…。 
第一つかまったら助からんぞ。
「いえ、12本あるカサンドラの首の一本は善の首なのです!」
ぶぅっ!なんだそりゃ。
「普段は寝ているのですが、他の首が寝ている時にこっそりヒョウゴを逃がしてくれたのです!」(断言)
(また反射で面白そうな事を垂れ流して)よし分かった。それ、採用。

などというやり取りがあったのは三ヶ月前。
そして今、そのカサンドラの目前に冒険者一行は姿を現した。
12回攻撃
高速治癒22
呪文抵抗22
火の奔流のブレス
擬似呪文能力
飛行能力
ハーフフィーンドであり、最大の大きさのヒュドラ。ヒョウゴのおかげで、一行との因縁もばっちり。
8・9Lvの冒険者には辛過ぎる遭遇、だがなに、前もって敵の能力を把握している。十分な対応策を講じているに違いない。
緊張感のある戦闘を前にして、DMはワクワクしている自分を隠さなかった。
が、戦闘は2ラウンドで終わった。
や、実質1ラウンド。

「ターシャス・ヒディアス・ラーフターを使用します。」
ドラードがそう宣言した。DMはいやな気分になった。
「呪文抵抗は抜きました、意思で抵抗してください。」
実のところヒュドラの意思セーブは高くない。しかし、異種族にかけるターシャスなので+4のボーナスがある。そうそう簡単にはかかるまい。
DMは努めて気楽にダイスを振った。
20面体は「1」を上にして止まった。

11本の首をよじりながら、腹を抱えて笑い転げる*1毒沼の女王。
戦闘は終結した。

*1:術者Lvラウンド、一切の能動的な行動が行えない。わははのは。