18歳以下は、一応回れ右

幾夜大黒堂の最新刊を読む。
タイトルを見たときは、ああ、もう手の届かないところに行ってしまったのかー、とまで思ったのだが(笑)
(いつの間にやら、女装漫画のオーソリティ扱いだもんなー)
さて、キワモノではあるんだが。しかし実際にはさにあらんという印象。なんというか、「自分とチューをする」というテーマに沿って、あの手この手で考えられた、SF短編集。
や、とっかかりから「お前は何を言ってるんだ?」状態なのだが、しかしたしかにエロマンガにしか出来ないテーマや手法はあるものだ。その辺作者は真面目で論理的。
もとより、嫌悪感を感じさせない、受けのいい絵柄と、読みやすい画面。よく考えられたシナリオと、明るいテンポで読後感は良い。
これであとは、(一連の女装モンも含めて)自己愛を中心に、内側へ内側へ向かっていく作者が、この後も無事に作家でいられるかどうかが心配だったりする(笑)