D&D 【伍竜伝承】

秘術結社トゥエルブが調査隊を送り込んだ地は、ただいま現在ラマニアの守護者たる知恵ある蜘蛛「クリムゾンフット」と、デーモン・デヴィルが熾烈な縄張り争いの抗争中。当然の帰結として帰ってこない調査隊。
そんな調査隊の消息の手がかりを得るため、我らは一人頭4万gpで雇われたのだった。ワンダリングの遭遇レベルが15とか言っている熾烈な緑の魔境に挑む冒険者、4万は命の値段として足りうるものなのだろうか?

いくつか推測として検討をつけた場所に赴く。だが、最初のひとつがいきなりヒット、調査隊の生き残り(正確には、調査隊の護衛の生き残り)を発見する。
この幸運な男が言うには、彼が逃げ出してきたダンジョンの奥では今まさに邪悪な儀式が行われているそうな。儀式を執り行なうはラークシャサ、捧げられる供物はクリムゾンフットの女王。つまりラマニア勢大ピンチ。
今回参加したPLは三人。このまま押し込むには人数は足りないか?しかし、再訓練で新たな能力を得たセレーブリーマンサーのフィリップ・パワーズと、エナジストを手に入れたクリスティン・ドレイクはこう思っていた。
よ し っ ! こ い つ ら で 先 ず 腕 試 し だ っ !

囚われのヒロインは超大型の蜘蛛、申し訳程度に頭にちんまりと王冠を載せている。周囲には隷属させられたモンストラス・スパイダーとオーガ×2とオーガメイジ。
そこに襲い掛かったのは、超大型の人造兵士とゴールドドラゴンと巫女服の少女。
戦闘はあっさりと決着がついた。
つかな、バーバリアンLvもちで身かわしの出来るLvのローグでもあるオーガズだったけど、ガイメレフ(命名「ファントム」)のAC53をどうにか出来る物じゃないですって。ロボつえぇ。

そのままの勢いでさらに奥にいたラークシャサもひっ倒す。ただのパンチが5d8+30とかなのだ。「もう何も怖くない」とかフラグを立てても、本当に何も怖くはない(笑)
助けた女王から、今後当該地域での人類勢力への協力を取り付ける。これでトゥエルブの活動は格段にやりやすくなったに違いない。4万gpを貰う*1

この戦闘にかなり気をよくしたクリス達は、とうとう因縁のある相手である、火炎巨人将軍ブレイズとの決戦を決意する。

人類と竜族に対抗し挙兵した巨人族の英雄ストームリーパー。その彼に付き従う巨人の将軍の一人がブレイズであり、古に行われた竜との契約により、半ば不死の存在であった。また、彼が居を構えるジャイアントホールドは難攻不落の大要塞である。
これにたった三人で挑む。
だが、三人であるからこそ得られる機動力というものも確かにあった。
事前に準備をし、各方面に協力を取り付け、さらにはジャイアントホールド攻略軍による陽動の約束も取り付けた冒険者たちは、必殺の覚悟を持って疾駆する。

大型のゴールドドラゴンに変じたフィリップの鞍上には少女二人、クリスと雪子だ。高速で城塞回廊を飛行する彼らの眼下には、累々と続く巨人たちの屍の列。無敵の城塞は、しかし彼らの墓標でもあった。
文明の凋落を向かえ、しかし滅びに抗う巨人たちの戦いは、ただの暴挙でしかないのか。それとも、何か企図するものがあるのだろうか。傭兵隊を故郷とし、戦場を学び舎として育ったクリスは、思わず巨人達の末路に暗い想像をめぐらせてしまう。
やがて見えてくるポータル、フィリップは速度をそのままに次元門に突入した。

とたんに空力を失い、失速落下を始める三人。フィリップは身をひねり翼を広げ態勢を立て直す。雪子はナイトウィザードの個人結界「月衣」を展開、落下ダメージを0にする。空に躍り出たクリスは装備する風の魔剣ダブルストラトソードの能力によりフェザーフォール状態になる。
と、同時に掲げるエナジスト「其は目を閉じれば現れ、目を開くと消える伝説。悪しき夢を狩る災厄、朝を呼ぶ騒々しき足音!招請に応え顕現せよ!汝名はファントム!」
地に降り立ち時クリスが身体は超大型の鋼の巨人に転じていた、鞘を掃うはデニス氏族より借受し巨人殺しの霜の霊剣。「我が名はクリスティン・ドレイク、ガイメレフはファントム。将軍閣下に推参仕る!」


ブレイズの篭る部屋には仕掛けがしてあった。呪文使いが業を振るえば、その魔力を吸い取ってしまうのだ。だが推参者達は、その仕掛けを真っ向から力業で否定した。意思セーブ、目標24にことごとく成功し見せたのだ。
目の前で多重影分身をしてのけた鉄巨兵に切りかかる巨人将軍の攻撃は、しかし見事かわされ、あまつさえ反撃を受けて将軍は転倒してしまう。
魂を分け合った幼い竜に鉄巨兵の相手を押し付け、より組みし易いと判じた金竜の前に立つブレイズ。そのときすでに雪子の呪文受け、また、フィリップのサイオニックディスペルで護りの魔力は霧散していた。彼の精神的余裕は残されてはいなかった。
先に動いたのは、巨人と魂を共有する幼き竜。これをファントムが一刀の元に斬り伏せる。
そして迫る、火炎将軍に。このときブレイズアーリンドは、かつて無敵と呼ばれた武人は、死にたくないと思った。自身の死に恐怖した。
次にクリスが放った一撃は、それはものの見事にクリティカルヒットした。4倍ダメージであった、270ってんオーバーであった。まさに一刀両断の一撃であった。

フィリップは語りかける、古き盟約によって巨人の英雄に隷属させられた竜の子にだ。死を否定しろ、と。リヴィヴィファイの魔力に身をゆだねよ、竜たるモノが巨人の死に付き従うことはない、と。
だが、生まれ出でてより外の世界を知らない、幼い竜は声を拒否する。彼にとっては、フィリップは肉親をを、いや我が半身を殺した憎き敵にしか過ぎないからだ。そして、交渉の判定が要求され、フィリップはこれに失敗する。
続いて、雪子が語りかける。白金竜グロリエルに仕える巫女少女は声高らかに命じた「 四 の 五 の 言 わ ず に 、 と っ と 生 き 返 り な さ い ! 」
交渉の判定が行われた、達成値は53であった。跳ね起きるように生き返った幼竜は、そのまま雪子に平伏した。
どっとはらい

あと、雪子は「月衣」の中に、目に付くすべての金目のものを押し込んで帰りました。それを見たクリスは、これもこれもと月衣の中にブレイズアーリンドの死体も突っ込みました。

陽動に動員されたジャイアントホールド攻略軍の人員は全滅したそうだ。
だがしかし、確かに巨人との戦争は僅かだが前進した。死者を悼む気持ちがないわけではないが、クリスは犠牲を後悔してはいない。
何事があろうとも、テンペスト・スパインに到達する、そう決めていたからだ。立ちはだかる障害は、すべて切り伏せる。後ろを振り返ることは出来ない。

それはそうと、次回はストームリーチに戻ってネクロマンサー退治になりそうです。
二歩進んで一歩下がるー。

*1:とわいえ、ガイメレフを売却すると200万gpではあるんだよ。このペースでも減価償却は当分先の話だよなー