サスペンス?

英雄先生 (ハルキ文庫)

英雄先生 (ハルキ文庫)

読了の10

池田先生のあだ名は「英雄先生」、よくも、わるくも。
かつて、ボクシングのオリンピック強化選手だった前歴を持つ。
しかし、今は公立高校の冴えない教員。パッとしない日常にくすぶり続けている。

人が殺された。そして、前後して拉致された女子高生。
その二人ともが、池田先生の関係者。
否応なしに渦中の人となった池田先生。だが、事なかれ主義の職場は、池田先生に謹慎を申し渡す。
しかし池田先生、家でおとなしくはしていなく、一人で調査に出歩く。義務感からではなく、なんとなーく落ち着かないっていう気分からだが。

東作品には珍しい、宗教がらみの事件。
舞台は島根だが、結局北海道は絡むのね。

池田先生は、「俺」の若い頃を連想させますな。「俺」は酒にだらしが無いが、池田先生は下半身がだらしない。
や、恋人のタマキちゃんはいい子ですよ、ホント。これで教え子でなければなぁー。

的場がいい感じ。RPGのキャラクターを連想されるのは、経歴の複雑さからか。や、持っている技能や能力を説明しようとすると、必要以上に経歴って複雑になりません?(オレはなるw)ああゆう感じ。キャラたってて好きだけど。
泰輔は若すぎて色々技能にまわすポイントが足りて無い風。インテリは十分あるんだけど、知識系技能が皆無とか。学業疎かの説明としちゃスマートだよな。

なんも小難しい事も無く、ふつうに娯楽として読める気楽な作品。派手なアクションシーンもあるし。
わりと他人に勧めやすい小説だなー。
(探偵畝原シリーズは、薦めにくいからなーw)

途中で出てきたヤクザが意味不明。
「ベレッタはオレのパスポート。コルトじゃないぜ?間違うなよ」
だからオマエはダレで、何のために出てきたよ(笑)