覚悟完了

覚悟のススメ 5 (チャンピオンREDコミックス)

覚悟のススメ 5 (チャンピオンREDコミックス)

最終巻。
記憶していた通り、なんだかグダグダしたまま終了。や、理由はわかっている。散を貶めることが出来なかったからだろう。
二つの正義、兄弟二人、対決已む無し。
しかし結幕は「真の悪」が登場し、倒されることによって大団円となる。ある意味、これもデウス=エクス=マキナか。
しかし、つまらなかった訳ではない。面白かった。零と霞の戦いは大変エキサイティングだった。
霞に秘められし真実も良かった。拳ではなく抱擁にてなされる決着も素晴らしい。
じゃあ、何が腑に落ちないのか?
オレはこの物語の終わりに何を求めていたのか。
ああ。
なるほど、オレは散の死を求めていたのか。
星義を貫き吾が身を省みる事無く、真実に殉じ人類に対する絶対者であるままで居て欲しかったのか。
最初の文に立ち戻る。
この結末は、性別や善悪を超越した、稀有なカリスマ「散」を貶めているような気がしているのだ、オレは。
だから納得もしていないと言うか、むしろ印象に残っていないのだな。

巻末インテヴューが面白い。「いま、だれに会いたい?」と聞かれて、即答できるだろうか。
そして、オレなら誰と答えるだろうか*1

*1:昔は天竺浪人と答えたが